コラム

コストと効率と信頼と~第2回 市場競争~

市場競争を促すキーを握っているバイヤー企業から見て比較し易いのは、やはり見た目に同じようなソリューションです。
各グループ内で生き残るプレイヤーを淘汰する競争が発生したのは当然の成り行きでした。

1.バイヤー企業(購買/IT)+ソフトウェアベンダー/システムインテグレーター
当時BPRを標榜して各企業が取組んだ業務改善は、ペーパーレスという「合理化」を実現するワークフロー等のツールを提供するベンダーやSIerの格好のターゲットでした。
コンサルティングと称して伝票の枚数と金額を数えて「○○万円削減することが可能です」という営業がまことしやかに展開されていたのが思い出されます。

しかし、これらのツールは社内のイントラネットに留まっているものが多く(所謂オンプレミス(on-premise)のシステム)、外に出て行く注文はメールやFAXで処理される、単にバイヤー企業の業務のペーパーレス化を実現するだけのものでした。
勿論、EDI(Electronic Data Interchange)でサプライヤーと双方向のやり取りを実現しているツールもありましたが、複数のバイヤー企業から注文を受けるサプライヤー側は、システムの数だけ窓口を増やさなければならず、業務負担は逆に増加してしまうという本末転倒の状況が発生していました。

それでも社内の業務プロセスが統一し易くなるため、本来MRO購買と同じ土俵で語るべきではない経費清算まで対応範囲を広げて多機能を謳うシステムも現れ、IT部門がBPRを主導する企業からは一定の支持を得たため、今やレガシーとも言うべきシステムを未だに使われているバイヤー企業が居られることは事実です。

次に登場したのがバイヤーとサプライヤーをインターネットで繋ぐeマーケットプレイスです。
EDIがバイヤーとサプライヤーを1:1で繋ぐのに対して、n:nの企業間取引を可能にしたもので、当社もこのグループに属します。
バイヤーとサプライヤーの中間に立つeマーケットプレイスが、注文を出すバイヤー側の機能として購入依頼から承認、発注、そして検収に至までのワークフローを提供することにより、バイヤー企業の社内業務のペーパーレス化と伝票ベースの社外取引の電子化を同時に実現出来るようになったのです。

現在、このグループを代表するのは勿論Ariba(現在はSAPの子会社)ですが、2000年当時、on-premiseのAriba Buyerの先に繋がるACSN(Ariba Commerce Services Network)は、注文のcXMLデータをネットワークに参加するサプライヤーに送るEDIの集合体のような存在でした。
これが現在のAN(Ariba Network)になるまでにはAriba以外の動きにも目を向けなければならないので、今回の話はここまでとさせて頂きます。

 

 

ライター 常陰