コラム

コストと効率と信頼と ~第1回 百花繚乱~

2000年頃、黎明期のMRO(Maintenance, Repair and Operations)購買マーケットには、様々なプレイヤーが参加して主役の座を狙って凌ぎを削っていましたが、それぞれ訴求するポイントはかなり異なっていました。
前回お話した3つのグループはMRO購買という課題にそれぞれどのようにアプローチしたのでしょうか?

1.バイヤー企業(購買/IT)+ソフトウェアベンダー/システムインテグレーター
このグループのキーワードは「合理化」です。ノンコア業務と位置付けられた消耗品購買のプロセスをワークフロー等で電子的に処理し、注文はインターネット経由でサプライヤーに届ける。当時、盛んに行われていたBPR(Business Process Re-engineering)の一環として、多くのベンダー/インテグレーターがソフトウェアの導入を目指して競合していました。

2.MRO集中購買(サービス)
「コストダウン」がこのグループのテーマです。企業購買における消耗品は業界固有のものも多い為、バイヤー企業が集まって消耗品の購買ボリュームを増やすことにより、一社単独では引出せないディスカウントを実現しようとしました。これを早めに形にしたグループが、他の参加企業に集中購買のメリットを享受してもらおうとしたものがMRO集中購買サービスになります。

3.企業向け通販サイト
このグループの動きが本格化したのは米国から大手資材流通業者が日本に乗り込んで来てからですが、上の2つと根本的に異なるのはMRO購買に応える「販売サイト」であるという点です。サプライヤーである彼らは、豊富な品揃えと注文を受ければ直ぐに出荷する「スピード」を売りにしていました。

黎明期のMRO購買マーケットの構図は概ねこの通りですが、成長のトリガーを握っているのはやはり注文を出す側のバイヤー企業です。彼らがどのグループの動きに同調するかがポイントですが、個々の企業によってMRO購買に求めるものが異なる為、それら様々なニーズに応えようと各グループの中でも主役が目まぐるしく変わって行くことになります。
中々話が本題の当社ビジネスに辿り着けませんが、我々の立ち位置を明確にする為に、もう少しお付き合い下さい。

 

 

ライター 常陰